「日の丸・君が代」の「強制反対」について

「日の丸・君が代」強制反対

 東京都教育委員会による都立学校への「日の丸・君が代」強制に反対して裁判で争っている教職員、元教職員と支援者、弁護団らは二十八日、都教委に、今年の卒業式・入学式での強制をやめるよう求める要請をしました。


 要請したのは「日の丸・君が代」強制反対・予防訴訟をすすめる会など五団体と各裁判の原告団弁護団です。


 要請では、「教職員に国歌斉唱、ピアノ伴奏の義務はない」とした二〇〇六年九月の東京地裁判決後も都教委が強制と処分を続けていることを批判。卒業式・入学式などでの「日の丸・君が代」を強制した「10・23通達」とこれに基づく処分の撤回、今後、教職員に「君が代」の起立斉唱を命じる職務命令を出さないこと、東京地裁判決を受け入れ控訴を取り下げることなどを求めました。

高校生の頃、「日の丸・君が代の強制に反対する」旨の運動をする委員会に所属していました。まあ顧問の先生が日教組の方で、設立の目的も先生方が職員会議に於いて「生徒も強制に反対しているんだから、日の丸・君が代の強制はやめるべきだ」と発言するための資料作成を目的にした側面が多分に強かったわけです。
が、私がその委員会に参加した理由はそういうことではなく、「学校側が掲げる生徒自治の原則に則り、自由意志を尊重しない『強制』と言うことに反対する」と言う理由で参加しました。何が違うかと言えば、先生方の「強制反対」と言う言葉は「掲揚・斉唱反対」と言う言葉とイコールなのですが、私は「生徒達が自主的に掲揚・斉唱したいと判断したならば、それを尊重してほしい」と言うことなのです。
しかし委員会内でその旨発言したところ、顧問の先生に日の丸や君が代の存在意義についての説教を延延と食らうことになりました。最終的に私が折れることが無かったのですが、その後多数決によって委員会の方針が「日の丸・君が代の掲揚・斉唱に反対する」と言う事に決まり、かなりげんなりした覚えがあります。


10年前から変わっていないとするならば、先生方は「職員会議によって決められた方針である」としても、日の丸の掲揚や君が代の斉唱を素直に受け入れられるわけではないでしょう。であれば、「強制反対」ではなく「気に食わないことはやりたくない」と正直に言えば良いと思うのですがね。
そんな発言で世論の支持が得られるかどうかは分かりませんが、業務命令を「強制」として反対する今の姿勢も、世論の支持を得られているとは思えませんしね。信仰の自由は有りますが、職業選択の自由もあります。殺生禁止を掲げる宗教の信者が食肉加工業に勤めることができないように、日の丸・君が代が嫌いなら別の職業を選べば良いことです。
多くの一般企業なら、日の丸・君が代に触れる機会さえありませんしね。