やっぱり「経済学者」なんですね

代案あるのか 何よりも金だ…後期高齢者医療制度」について。

防戦一方の舛添要一厚労相(59)は「国を治める者は真っ先に金のことを考えないといけない」と苦しい胸の内を明かし、国民に理解を求めた。

私は、国務大臣と言う存在は将来像を考える事が重要であると思う。金は「その将来像を実現するためにどれくらい必要になるのか」と言うことを試算して初めて重要性が問われるものであり、「金があるからこういうサービスを行う」と言う金本位でも「こういうサービスが存在するからこれだけ金が必要」と言う既存サービス本位では無く「こういうサービスをするためにこれだけ金が必要」と言う将来像本位で考えるべきではないか。
金は将来像を実現させるための目的でしかない筈だ。


金ありきで物を考えるというのは、国を治めるものとしては多少器が小さく感じる。もちろん財源も無い無謀な政策を主張することしかできないのは論外であるが、財源があるかないか、無ければ決められた予算内でどうにかできないかと言う実務的な事についてまで、トップに立つ者が考えるべきでは無いだろう。方針を定めた上で部下の意見を吸い上げ、実現可能な方法で自ら望んだ将来を実現させる努力をする事がトップの仕事ではないだろうか。


ちなみに

 ―ところで、最近、硫化水素の自殺が頻発している。厚労省の対応は?
日本薬剤師会など医薬品販売の4団体に対し、硫化水素を発生させる洗剤や入浴剤などを購入しようとする客に注意をするよう通知した。身近な生活用品で有毒ガスが作れてしまい、当事者に限らず、他人まで被害を及ぼすのは非常に怖い。さらにガスの作り方がインターネットで広がってしまうからタチが悪い。『命を大切に…』と繰り返し、訴えるしかない」

と言う点に関して言わせて貰えば、硫化水素の製造方法は高校の科学の実験で行われるレベルのもので、昨今の教育水準からすればネット知識と言うものが必要ないレベルのものである。どちらかと言えば製造方法がネットで伝わることが問題なのではなく、硫化水素を使った自殺が行われているという報道をしている各メディアの方が問題であろう。
年間自殺者数が3万人を超え続けていると言う日本の現状を憂う姿勢が感じられないのは残念。自らの政策が自殺者を作り出す土壌になっていると言うことには気付かないのだろうか。いや、気付いていたとしても認められる事ではないか。