注意するのも難しい…

先日、某駅のホームで並び順を守らなかった女性客と男性客とが言い争っているのを目撃した。
場内アナウンスを聞いている限り、男性客の主張の方が正しいのだが、女性客は「私はこの駅を常に使っていて、その私が知らないルールは貴方の言い掛かりに過ぎない」と言って頑として譲らなかった。
なので私は「この男性の言っている事は確かに場内アナウンスされている内容ですよ」と割って入ったのだが、女性客は「あらそうですか。でも私は知りませんから。」と、己の行為を改めようとはしなかった。


そのような行為があった為、「http://business.nikkeibp.co.jp/article/pba/20071116/140807/」のアドバイスについて、内容については大いに納得できるのだが、これが実際に有効に働くのかと言う点については疑問だった。

 相手の服装を注意する際には、「胸元が開きすぎている」「肌を露出しすぎ」などのようにセクシャルな部分に焦点を合わせたり、「“夜の仕事”のような服だ」「私は、そういう服装は好きではない」と主観的な判断をしたり、「今夜はデート?」とプライバシーに関わるような発言をすると、相手に不快な思いをさせたり反感を抱かれる可能性は高いと言えます。


 仮にこのような注意の仕方をしてしまっても、直ちに違法なセクシュアル・ハラスメントとは言えませんが、できれば部下との軋轢を生じないようにあなたの真意を伝え、服装を改めてもらうのが望ましいでしょう。


 そのためには、次のような工夫が必要です。


1.相手の服装に特定した指摘の仕方ではなく、一般的に社会人としての服装についての注意を与える
2.からだの特定の部分(胸、腕、脚など)を指摘しない
3.服装に関する主観的な判断を加えない
4.会社の品位やイメージを考えた服装が望ましい、と伝える


 取引先から彼女の服装を揶揄されたり、クレームがつけられるなどの「実害」が生じているならばその事実を彼女自身に直接伝え、一般的な注意にとどまらず服装を改めてもらうように言いましょう。

相手に「貴方の服装はビジネスに適さない」と言ったところで、ドラマに出てくるキャリアウーマンに影響されたファッションだったりすると「今からのビジネスにはこういう服装が望ましいはず」と反論されたり、「上司は時代遅れ」というレッテルを貼られかねないとさえ思ってしまう。
確かに私も、ビジネスシーンでスーツを着なくてはいけないと言う風習はどうかと思う部分は有る。しかし「みっともない」と言う言葉が「自分らしさ」と言う言葉でかき消されてしまう昨今、服装を規定するには有る程度のルールを決めなくては統制が取れないのも事実であるので、規定するのも仕方がないと思う。


部下の服装一つ注意するのに他人に相談しなくてはいけないというのは困ったものだが、女性の社会進出に関してはまだ歴史が浅い所為もあり、服装に関する社会的な基準が存在していない、というのも原因の一つだろう。時間が経てばこのような質問もなくなってくるのではないかと思う。
しかしこうやって気を使わねばならない事が「女性社員は使い辛い」と言う認識を生み出し、女性の社会進出の妨げになっている面は否めないと思うのだが…