「高校生のデートDV」って…

<デートDV>神戸市が公立高で調査、交際生徒の3割に 相談しないケース多く /兵庫」について。一部見やすいように引用に改行を挿入。

 神戸市内の公立高校で、交際経験のある男女生徒のうち33.6%が、市のアンケートに対して「デートDV」(恋人による身体的もしくは精神的、性的な暴力)を受けたことがある、と回答していたことが分かった。男女別では女子38%、男子28.7%と女子は4割近くに上った。市男女共同参画課は「どんなことが精神的、身体的暴力なのか知り、自分を守ることが将来のDV防止につながる」と呼びかけている。【内田幸一】


 アンケートは、市が国の委嘱を受け、市内の県立・市立高の男女生徒3020人を対象に行った(回答率89・3%)。市配偶者暴力相談支援センターの相談内容から、若年期から認識を深めることがDV防止につながると考え、若者の実態を探るため、県内自治体では初めて高校生を対象に行った。


 生徒のうち44・6%が過去もしくは現在交際している人がいると回答。デートDVで暴力とされる項目への回答を男女生徒の全体でみると、
▽他の用事で会えなかったりすると、自分を優先しないと言って怒られる18・6%
▽しょっちゅう電話をしてきたり、どこで誰と会っているかをしつこく聞かれる12・4%
▽携帯電話をチェックして、異性の友達の番号やアドレスを消せと言われる9・2%
――の順に多かった。

そもそも「DV」とは「Domestic Violence」の略で、「家庭内暴力」の意味である。若い世代の未婚率が上昇し、結婚せずとも同棲するカップルが多くなった昨今に於いて「家庭」の構成要因が家族ではなくなっていると言う現状を考慮した上で、「カップル間でのDV」と言うものが存在しえる事について異論を挟む気は無いが、

  1. デートDV」なるものを作り出したこと
  2. 上記のような項目をDVとすること
  3. 高校生を対象とすること

については、大きな違和感がある。
まず、嫌ならば別れれば良いだけではないか。DVの問題点は対象との関係が容易に途切れない事に起因する常習的な暴行であることであろう。相手に生活を依存している訳でも無い関係であれば、自らの意思があれば別れることも容易ではないか。
また、上記のような項目までDVとすることが妥当なのかと言う点についてだが、男同士の間では「やきもち」のレベル、若しくは「またノロケか!」と飲み屋での話題になるレベルの話である。これをDVだとし、「彼女に改善を求めるべきだ」と真剣に主張する奴が居たら、そいつは笑われるだけだ。以上は「やられている」前提での話ではあるが、逆に「やっている」のであっても「あまりしつこいと見捨てられるぞ」と、注意喚起程度に留まる話。
そしてもし上記のようなことがDVであるとするならば、同性同士の間で「お前は俺達よりもアイツらとの約束を優先するよなー」みたいなことが話題になった場合は「言葉の暴力である」なんていうことになるのだろうか…何と言うか、何でもかんでも「DV」と言う言葉を当てはめ、男女間での対立を煽りたいだけのようにしか思えない。


また、

 調査した10項目のうち8項目で女子の割合が高かったが「殴られたりけられたりする」などは男子の割合がわずかに高かった。

と、直接的な暴力を振るわれる方がよっぽど問題であると言うのに、市は

 相談電話は、市「女性のためのDV相談室」(078・382・0037)へ。

と、女性専用の窓口を用意するだけで、男性からの訴えを聞く気は無いらしい。男性からのDV相談が増えていると話題になったと言うのに、である。

男性では84.4%が「だれにも相談しない」


内閣府が06年4月に発表した「男女間における暴力に関する調査」報告書によれば、女性全体で「DVの被害に(何度も)あった」としたのは10.6%だった一方、男性は2.6%。「1,2度あった」を含めると、男性では17.4%がDV被害の経験者という結果になっている。女性に比べれば割合は少ないが、男性についてもDVの被害者が少なからずいるというのが現状のようだ。さらに、「被害の相談」については、「どこ(だれ)にも相談しなかった」は、女性で46.9%、男性では84.4%となっており、男性のほとんどはDVの被害に遭いながら相談しないという傾向があり、男性の被害者の割合は調査結果を大幅に上回ると見られる。
そのうえ、男性がDVについて相談する窓口がほとんどない。内閣府男女共同参画課によれば、07年3月からインターネット上で公開する男性用の被害相談窓口を各自治体に募ったところ、全国で5〜6件しか応じなかった。つまり、男性のDV被害者がDVについて相談しようものにも、その窓口が極めて少ないというのが実情だ。さらに、「男性被害者の相談に応じるスキルを持った人が人材的に備わっていない」(男女共同参画課)という現状もある。


北海道では、「DV防止法」などの改正に伴い、道の基本計画に男性被害者の「一時保護」を盛り込んでおり、社会福祉施設を男性被害者向けの保護施設に利用することも検討している。現在、女性被害者の一時保護については各自治体が対応しているものの、男性被害者の一時保護や一時保護のための施設導入を基本計画に盛り込むのは国内ではきわめて異例だという。

妻が夫に暴力 北海道で急増、一時保護を検討

これで「男女平等参画社会を目指す」と言われても鼻白むだけなんだが。「女は守ってもらえて当然」と言う考え方を改善しない限り、男女の平等は実現し得ない事だと思っている。尤も、当の女性方にはそう言う考えは無く、単に「男女平等参画」と言う事業を維持し続けたい方方が未だに主張し続けているだけのことなのかもしれないが。